考えうるAGA治療のデメリット5つ|効果がない人や後悔した人の原因も解説
「AGA治療を始める前にどんなリスクがあるのか知っておきたい」と考えている人もいるのではないでしょうか。薄毛に悩む人にとってAGA治療は有効な治療法ですが、デメリットもあります。
この記事ではAGA治療に関するリスクやデメリットについて解説していますので、これからAGA治療を始めようと考えている人はぜひ参考にして下さい。
AGA治療のデメリットと対処法について
AGA治療は薄毛の改善を目指すために有効な治療法ですが、その一方でいくつのデメリットもあります。メリットだけを見て治療を開始すると後悔する可能性もありますので、AGA治療のデメリットを理解しておきましょう。
治療費がかかる
AGA治療の最もオーソドックスな治療法は投薬治療です。治療を始めてから効果を実感できるまでに3~6ヶ月、効果が安定するまでに1年程度かかるとされています。
AGAは保険適用とならない自由診療であるため、治療費は全額自己負担となります。治療開始後に金銭的な負担を抱えなくて済むようAGA治療にかかる費用を把握しておきましょう。
症状や希望する治療方針 | 1ヶ月にかかる費用 | 1年間にかかる費用 |
---|---|---|
薄毛予防 (遺伝的にAGAになりそうな方) |
約5,000円 | 30,000円~60,000円程度 |
薄毛が進行中 (発毛に期待したい) |
約12,000円 | 100,000円~144,000円程度 |
抜け毛予防を目的とするなら1ヶ月5,000円、増毛効果も期待したいなら1ヶ月12,000円程度を目安に考えておいてください。
少しでも費用を抑えたい人はジェネリック医薬品がおすすめです。ジェネリック医薬品は同じ有効成分で品質・効き目・安全性は同じまま、低価格で購入することができるお薬です。
クリニックを選ぶ際は継続的に治療を行えるかを優先的に考えて決めるのがポイントです。毎月支払える予算を設定し、予算に合わせて治療プランを提案してくれるクリニックが安心でしょう。
AGAは完治しないため、治療し続ける必要がある
AGAは遺伝やホルモンの影響による進行性の疾患であるため、現在の医学では完治は難しいとされています。AGA治療によって進行を遅らせたり、発毛を促したりすることはできますが、完治するわけではありません。
AGAは男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)が毛根に作用し、毛周期を短縮してしまうことが原因です。
治療を中止すると再びDHTの影響が強まり、徐々に元の状態に戻って、再び抜け毛が増え、薄毛が進行してしまいます。そのため、状態を維持する限りは治療を継続していく必要があります。
初期脱毛で一時的に抜け毛が多くなる時期がある
AGA治療開始後、一時的に抜け毛が多くなる時期があります。これを初期脱毛と言い、治療開始から約2~4週間後に見られることが多いです。
治療薬が休止期の毛を押し出し、新たな成長を促すために起こる現象で、毛周期のサイクルが改善される過程で古い弱い毛が抜け、新しい健康な毛に置き換わります。個人差はありますが、初期脱毛が起きた場合、1~2ヶ月ほど続くと思ってください。
抜け毛が増えることで不安に感じることもありますが、「薬が作用している証拠」ですので、自己判断で治療を中断せず、過度に心配しないことが大切です。ただし、異常な脱毛が続く場合は医師に相談してください。
副作用が発現してしまうことがある
AGA治療では、副作用が発現する可能性があります。フィナステリドでは性欲減退や勃起不全といった性機能への影響や、ミノキシジル外用薬では頭皮のかゆみや発赤、むくみが起こることがあります。
発現率は1~2%程度と低めですが、副作用が現れた場合には治療を中止し、医師の診察を受けましょう。
治療薬ごとの副作用については「【医師監修】AGA治療での副作用は?治療薬の効果や副作用、服用中の注意点」で詳しく解説していますので、参考にして下さい。
AGA治療クリニックによっては副作用により治療継続が困難だと判断された場合に、治療費を全額返金する保証制度を設けているところもあります。副作用が不安な人は、アフターフォローが充実しているクリニックを選ぶと安心です。
万人に必ず発毛効果がみられるとは限らない
AGA治療は多くの人に効果が期待されるものの、すべての人に必ず発毛効果がみられるとは限りません。
体質やAGAの進行度、薬や治療法の相性により効果を実感できない可能性もあることを理解した上で、治療を始めましょう。
特に、AGAが進行しすぎている場合は、効果が現れにくいことがあります。また、すぐに効果が出ないケースも多く、少なくとも半年から1年の継続が推奨されます。このようなリスクに備えて、万が一効果が見られなかった場合に治療費の返金保証があるクリニックを選ぶと安心です。
なぜ?効果が実感できなかった人に考えられる原因
AGA治療について調べてみると、ネットでは「AGA治療を始めてみたけど効果が実感できなかった」という口コミもあり、治療に対して不安を感じている人もいると思います。効果を実感できなかった人には次のような原因が考えられます。
①:半年も経たずに治療をやめてしまった
AGA治療の効果は、毛周期に大きく影響されます。人間の髪の毛は成長期、退行期、休止期という約2?6年のサイクルで生え変わります。そのため、治療効果が目に見える形で現れるまでには期間がかかり、効果を実感し始めるまでには3~6ヶ月、効果が安定するまでには1年程度かかります。
医学的には、フィナステリドやミノキシジルなどの薬剤による治療では最低6ヶ月から1年程度の継続が推奨されています。薬剤が毛包に作用し、新しい毛髪の成長を促すまでには時間がかかるためです。
日本皮膚科学会のガイドラインによると、フィナステリドの場合、6ヶ月以上の投与で約60%の患者に改善が見られたと報告されています。しかし、半年も経たずに治療を中止してしまうと、このような効果を得る機会を逃してしまう可能性が高くなります。
②:AGA治療開始があまりにも遅すぎた
AGAの進行度合いは、アンドロゲン受容体の感受性や5α還元酵素の活性など遺伝的要因も大きく影響しています。しかし、早期に治療を開始することで、毛包の萎縮を最小限に抑え、より高い効果を期待できます。
毛包の萎縮が進行すると、毛髪を生産する毛母細胞の数が減少し、薬剤による刺激に対する反応性も低下してしまいます。
2017年の研究では、AGAの進行度がNorwood-Hamilton分類でⅢ~Ⅳの段階で治療を開始した患者の方が、より進行したⅤ~Ⅶの段階で開始した患者よりも、有意に高い改善率を示したことが報告されています。
そのため、「抜け毛が増えた」「薄毛になってきた」と感じたら、できるだけ早期に専門医の診断を受け、適切な治療を開始することが重要です。
③:個人輸入したお薬が偽物だった
個人輸入や非正規ルートで入手した薬剤を使用した場合、期待した効果が得られないことがあります。個人輸入のお薬には以下のようなリスクを伴います。
・偽造薬:外見は本物そっくりでも、有効成分が含まれていない、または含有量が不十分な場合がある
・品質劣化:適切な保管条件下にない薬剤は、有効成分が分解されている可能性がある
・製造基準の問題:GMP(Good Manufacturing Practice)などの厳格な製造基準を満たしていない薬剤は、品質にばらつきがある可能性がある
2019年のWHOの報告によると、低・中所得国では医薬品の約10%が品質基準を満たしていないか偽造品であるとされています。安全性と効果を確保するためには、必ず信頼できる医療機関で処方された治療薬を使用するようにしましょう。
④:副作用が出て治療を早期に止めざるを得なかった
AGA治療薬には副作用が出現する可能性があります。
例えば、フィナステリドの場合、性機能関連の副作用(勃起不全、性欲減退など)が報告されています。2012年の大規模な臨床試験によると、副作用の発生率は1.8%程度と低めですが、症状の出現は個人差が大きいのが特徴です。
副作用が強く現れた場合、治療の継続が困難になり、効果を得られないまま中止せざるを得ないケースがあります。副作用により服用の継続が難しい場合には、医師と相談の上、別の治療法(ミノキシジル外用薬、メソセラピー、自毛植毛など)を検討してみてください。
薄毛治療をして良かったと思う方ももちろん多い
AGA治療にはデメリットやリスクも伴いますが、薄毛治療をしてよかったと感じている人も多くいらっしゃいます。
クリニックフォアが実施したAGA治療に関するアンケート調査では、「治療を継続したいと考える人が96%、発毛効果を実感した人が95%」という結果が出ています。
アンケートは6ヶ月以上治療を継続している人を対象に実施されており、AGA治療は個人差があるものの、6ヶ月以上継続することで9割の人が効果を実感できていることがわかります。
また、AGAは進行性の疾患であるため、早期に治療を開始した方が効果を実感しやすく、クリニックフォアのアンケートによると、9割の方が「もっと早く治療を始めればよかった」と感じています。
カウンセリングは無料とされているクリニックも多いですので、AGAに悩まれている方は、ぜひ一度足を運んでみてください。